-新型ホームドアの技術開発-
鉄道各社は、より安全に鉄道を利用してもらうために「可動式ホーム柵(ホームドア)」の設置工事を進めています。しかし、車両の長さ、ドアの数、ドアの位置などの相違や、設置コストなどの課題があり、それらに対応可能な新たなタイプのホームドアが開発されています。新型ホームドアの技術開発は、各メーカーや鉄道会社が入り乱れて百花繚乱状態です。
JR西日本は、2023年春に開業予定のうめきた(大阪)地下駅を「JR西日本技術ビジョン」の具体化に挑戦する駅と位置づけ、「『あなた』が笑顔になる駅」をコンセプトに検討を進めています。
うめきた(大阪)地下駅での実現を目指し、あらゆる車種に対応できる世界初の方式となるホームドアの開発に着手しました。世界初の方式となるホームドアは、「JR西日本テクシア」と「ナブテスコ」の共同開発です。
うめきた(大阪)地下駅においては、2031年開業予定のなにわ筋線まで見据えると、入線車種が多様となることが想定されます。「南海電鉄」も乗り入れる計画なので、車両や編成で60以上の扉位置のパターンが想定されています。
● あらゆる車種に対応できるホームドア!
「JR西日本」は2022年3月16日に、うめきた(大阪)地下駅の概要を発表しました。その中で、あらゆる車種に対応できる世界初の方式である「フルスクリーンホームドア」の完成イメージが公開されました。
引用資料 JR西日本(2022/03/16)
うめきた(大阪)駅がさらに進化します 地下駅と地上部での新駅ビルを共創フィールドとした新たな価値創造への挑戦~ 『JR WEST LABO』 始動 ~
あらゆる車種に対応できる世界初の方式である「フルスクリーンホームドア」です。
2022年3月16日に公開された完成イメージです。開業まで約1年なのでこのイメージが最終形だと思われます。強化ガラスの部分が多く、未来的なデザインになっています。
● デジタルサイネージを組み込み!
「デジタルサイネージ」を組み込んだ「フルスクリーンホームドア」です。イメージでは「発車標」が表示されていますが、他にもいろいろな情報が表示可能だと思われます。
「動作概要」です。図を見てもイマイチよく分かりません。こういうときには動画が一番です。動画を見ると動が実にスムーズです。
産経新聞 YouTube(1分54秒)
新型ホームドア試作機完成 JR西日本
● 最大のネックは設置コスト
万能とも思えるホームドアですが、最大のネックは設置コストです。また上部から吊り下げ式なので「うめきた(大阪)地下駅」などの地下駅以外では設置が難しいです。入線車種が多様となる特別な駅での採用に限られると思われます。正にホームドアの「ベンツ」ですね!
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うめきた(大阪)地下駅 あらゆる車種に対応できる世界初の方式である「フルスクリーンホームドア」 完成イメージ公開!
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