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Channel: 陽は西から昇る! 関西のプロジェクト探訪
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半導体関連企業が集積する「熊本県」 東京エレクトロンが「東京エレクトロン九州 合志事業所」に約300億円投じて開発棟を建設!

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  -シリコンアイランド-
 
九州は、半導体製造に必要な良質な水が豊富、労働力や広い用地の確保が容易、各県に空港が整備されて製品の空輸が可能な事などの好条件が揃っており、1960年代末から半導体工場や半導体装置メーカーや半導体材料メーカーが多く進出しました。そのため、1980年代に「シリコンアイランド」と呼ばれるようになりました。しかし日本の半導体産業が衰退したためかつての勢いがありません。

 しかし、再び「シリコンアイランド」に半導体関連企業が集積しつつあります。「TSMC(台湾積体電路製造)、ソニーセミコンダクタソリューションズ、デンソー」は、熊本県菊池郡菊陽町に半導体生産の新工場を建設します。設備投資額は、約86億米ドル(約9,800億円/1ドル=114円で計算)となる見込みで、熊本県内への誘致企業の投資額としては過去最大規模となります。

東京エレクトロン九州 新棟建設!
 「東京エレクトロン」 は、昨今の半導体市場の需要拡大に対応するため、製造子会社である熊本県の「東京エレクトロン九州 合志事業所」 に開発棟を建設することを発表しました。

 「東京エレクトロン九州 合志事業所」は、「TSMC(台湾積体電路製造)」が建設予定の新工場のすぐ西側に立地しています。新しい開発棟は東京エレクトロン九州が、現在駐車場として使用している北東側に建設されます。

 引用資料 東京エレクトロン(2022/03/31)
 東京エレクトロン九州 新棟建設のお知らせ

 今後、社会のデジタル化を背景に半導体市場はさらなる拡大が予想されます。東京エレクトロン九州が開発・製造している製品群は、パターニング技術の進化とともに技術革新が続き、今後も大きな成長が見込まれています。

 新開発棟の建築により、拡大する市場と多様化する技術ニーズを見据え多くの開発案件に対応し、製品をタイムリーに提供することで、中長期における持続的な成長と社会の発展に貢献します。新開発棟は2023年春の着工、2024年秋の竣工を予定しています。

東京エレクトロン九州 新棟の概要
◆ 所在地-熊本県合志市福原1-1
◆ 階数-地上3階(一部4階)
◆ 延床面積-約24,200㎡(予定) *付帯設備エリア除く
◆ 構造-鉄骨造
◆ 用途-コータ・デベロッパ、サーフェスプレパレーションなど半導体製造装置の開発
◆ 地震対策-全免震構造
◆ 着工-2023年春予定
◆ 竣工-2024年秋予定
◆ 建設費用-約300億円


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新棟完成予想図 (正面図)

 新しい施設では、「コータ・デベロッパ」と呼ばれる微細化に欠かせない製造装置の次世代技術などを開発します。

● コータ・デベロッパとは
 「コータ・デベロッパ」は、感光剤の塗布と現像を行う装置です。ウェーハ上にフォトレジストを塗布した後、露光装置により微細な回路パターンが転写され作られます。

 コータ・デベロッパは、「東京エレクトロン」が世界シェア約9割を占め、残りのシェアは「セメス(韓国サムスン電子の子会社)」、「SCREENホールディングス(本社・京都市)」などが確保しています。


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東京エレクトロン
 「東京エレクトロン」は、1963年11月に「東京放送(現:TBSホールディングス)」の出資により、「東京エレクトロン研究所」として設立されました。1978年10月には「東京エレクトロン」に社名変更しています。

 「東京エレクトロン」の本社は、「赤坂Bizタワー」にあります。なぜ「赤坂Bizタワー」にあるかというと「TBSホールディングス」と「東京エレクトロン」は親子関係にあるためです。現在は関係が薄れていますが、現在でも「TBSホールディングス」は、「東京エレクトロン」の株式の5%弱を保有しています。

● 世界4位の半導体製造装置メーカー
 半導体業界は空前の好景気となっています。5Gスマホ、高性能パソコン、高性能サーバー向けの先端半導体から、自動車、家電、産業機器向けの汎用半導体まで、半導体不足が起きています。そのため半導体製造装置メーカーも業績が絶好調です。

 「東京エレクトロン」は、世界4位の半導体製造装置メーカーです。1位は「アプライド・マテリアルズ(アメリカ)」、2位は「ASMLホールディング(オランダ)」、3位は「ラムリサーチ(アメリカ)」です。

東京エレクトロンの連結決算(売上高/営業利益)
-----------------------------------------
2007年3月     851,975百万円   143,978百万円
2008年3月     906,091百万円   168,498百万円
2009年3月     508,082 百万円    14,710百万円
2010年3月     418,636百万円    △2,180百万円
-----------------------------------------
2011年3月     668,722百万円     97,870百万円
2012年3月     633,091百万円     60,443百万円
2013年3月     497,299百万円     12,548百万円
2014年3月     612,170百万円     32,204百万円
2015年3月     613,124百万円     88,113百万円
2016年3月     663,948百万円   116,788百万円
2017年3月     799,719百万円   155,697百万円
2018年3月  1,130,728百万円   281,172百万円
2019年3月  1,278,240百万円   310,571百万円
2020年3月  1,127,286百万円   237,292百万円
-----------------------------------------
2021年3月  1,399,102百万円   320,685百万円

2022年3月期予想
2022年3月  1,950,000百万円   570,000百万円

(備考) 2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)は、売上高1兆9500億円(前期比+39.4%)、営業利益5700億円(前期比+77.7%)を予想しています。過去の業績を見るとシリコンサイクルで好不況が周期的にやってくるため業績の振れが非常に激しいです。




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